変更要求

変更要求とは、プロダクトやシステムに変更をもたらす顧客やチームメンバーからの提案です。プロジェクトの期間中に、顧客が合意済みの成果物の変更を希望する場合などが、これに当たります。変更要求は、ソフトウェアの変更やアップグレードなどのように内部からも提案されます。

一般的に変更要求には2つのタイプがあります。プロジェクトのスコープ内のものと、スコープ外のものです。スコープ内の変更要求には、既存の要件に対する小さな修正が含まれます。通常、予算やチームの他のメンバーへの影響は最小限です。一方、スコープ外の変更要求は、実装にかなりの時間がかかり、予算により大きな影響を及ぼします。

変更要求が出されたら、チーム全体に通知する必要があります。チームは、不要なリソースを使用せずに要求を満たす方法について話し合います。変更要求について、次の3つの重要な疑問を明確にすることが必要です。

  • 何を変えるのか?

  • メリットは何か?

  • どの程度重要か?

変更要求管理サイクル

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  • 変更要求のスコープ決定 – 最初の疑問は、正確な変更要求のスコープです。変更要求は、ビジネス、利害関係者、機能要件に関連している可能性があります。変更とは何かを特定するとともに、変更を行うことのメリットや、変更を推進するビジネスニーズを特定することが重要です。これは、提案された変更が努力に値するかどうかを利害関係者が判断するのに役立ちます。

  • 変更要求の影響の分析と判断 – 提案された変更の目的と重要性を理解したら、プロジェクトチームは提案された変更への対応を策定する必要があります。これは通常、テクニカルデザインとプロジェクトスケジュールに対する変更の影響を特定し、高レベルの実装計画をまとめ、変更を行うための工数レベルを決定することを意味します

  • 変更要求の承認または却下 – 変更要求の承認プロセスでは、提案された変更を分析し、その影響を評価して、その要件を検証および正当化します。変更の承認は、提案されたメリットが有効であることを確認するために行われます。承認された場合、変更は最小限のリスクで実装されます。

  • 承認された変更要求の連絡と実装 – 変更要求が承認されたら、プロジェクトチームに通知し、プロジェクトの成果物を更新する必要があります。

他のSciformaオブジェクトとの関係

変更要求が持つことができる関係は、次の通りです。

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変換

変更要求のワークフローステータスが"クローズ"になった時にこの関係が発生します。変更要求が別のオブジェクトになりますので、その変遷を追跡することができます。

変更要求は、課題(1-1)、アクション(1-1)、タスク(1-1)に変換できます。

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添付

変更要求を別のオブジェクトに添付し、相互に共有する要素の一部あるいはすべてを関連付けることができます。このコネクションは、自由に作成、削除することができます。

変更要求には、アクション(1-N)、バックログ項目(N-N)と添付(1-N)を添付することができます。

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重複添付

変更要求がワークフローの"重複"ステータスに達すると、この関係が発生します。重複になった変更要求は、別の変更要求と親子関係を持つことができます。

コネクトする際、変更要求を別の変更要求(N-N)に添付することができます。