費目のスケジューリング

プロジェクトでは、ほとんどのリソースは人材、つまりプロジェクトチームですが、プロジェクトを計画通りに進めるには機械、材料、資材、設備、インフラストラクチャーも必要です。

Sciformaでは、人的リソースと物的リソースを次のように区別しています。

  • リソースは人的リソース、つまり汎用リソースと指名リソースです。

  • 費目は人的リソース以外の、材料や機械などです。

費目管理の重要性は、必ずしもコストに関係するものではありません。費目を使用しても、プロジェクトのコストには影響しないかもしれませんが、他のプロジェクトやオペレーションの可用性に影響を与える可能性があるからです。このような理由から、費目の所要時間を見積もることが重要となります。

適切な時期に費目を取得し、それぞれのアクティビティーに割り当てます。取得時期が早すぎると、不必要なコストが発生したり、他の人が共有リソースを使えなくなったりします。取得が遅すぎると、当然ながらプロジェクトのスケジュールに影響を与えます。同様の理由で、取得した費目をタイムリーにリリースすることも重要です。

Sciformaの配分タイプ

配分タイプによってタスクの期間に対する費目の割り当て方法が変わります。

費目割り当ての期間、レート、総ユニット数の3つの要素の関係は次の通りです。

期間 x レート = 総ユニット数

注記

式には3つの変数があります。Sciformaでこの式を使うには、3つの変数(期間、レート、ユニット数)のどれかを設定する必要があります。

稼働時間固定、工数固定、期間固定

これら3つの配分タイプでは、式の3つの変数に次のような優先順位が付けられます。

Priority.png

稼働時間固定配分タイプでは、タスクの期間を変動した場合でも、(1日当たりの)稼働時間を変更しません。タスクの期間を変更した場合、稼働時間を維持し、ユニット数を調整します。費目割り当ての稼働時間を手動で変更した場合、期間を維持し、総ユニット数を調整します。

工数固定配分タイプでは、タスクの期間を変動した場合でも総ユニット数を変更しません。期間を変更すると、稼働時間が調整されます。タスクの期間が延びれば稼働時間は下がります。タスクの期間が縮まれば稼働時間は上がります。どちらの場合も、総ユニット数は変わりません

工数固定タイプの費目割り当ての総ユニット数を変更すると、Sciformaは期間を維持し、稼働時間を変更します。

期間固定配分タイプでは、タスクの稼働時間を変動した場合でも期間を変更しません。稼働時間を変更しても、期間は変更されません。総ユニット数は、タスクの稼働時間と期間を掛けたものです。期間を長くすると総ユニット数が増えます。期間を短くすると総ユニット数が減ります。

次の表は、それぞれの配分タイプ(列)で各パラメーター(行)の値を変更した場合に、どの値が変わるかを示したものです。

稼働時間固定

工数固定

期間固定

稼働時間(レート)

ユニット*

期間

ユニット

ユニット

期間

稼働時間(レート) *

稼働時間

期間

ユニット

稼働時間(レート)

ユニット*

アスタリスクのあるセルは、期間 x 稼働時間 = 総ユニット数の式で使われる優先順位に従ってSciformaが計算する変数です。これらのセルは、固定した変数を変動した結果になります。

稼働時間工数固定、工数稼働時間固定、期間工数固定

期間が最上位の優先順位ではない場合、さらに稼働時間工数固定、工数稼働時間固定、期間工数固定の3つの配分タイプが用意されています。

これらの3つの配分タイプでも同じ式を使いますが、変数の優先順位は付けません。

No_Priority.png

優先順位は、次の表で定義されます。

優先順位高

中優先度

優先順位低

期間工数固定

期間

ユニット

稼働時間

稼働時間工数固定

稼働時間

ユニット

期間

工数稼働時間固定

ユニット

稼働時間

期間

期間工数固定配分タイプは、稼働時間を変更した場合は、期間固定と同じ結果となります。まず期間を維持し、次に総ユニット数を維持します。このオプションでは、期間が変更された場合は総ユニット数を維持できるように稼働時間を変化させます。(期間固定では、期間が変動した時には稼働時間を維持し、総ユニット数を変化します。)

稼働時間工数固定配分タイプは、期間を変更した場合は、稼働時間固定と同じ結果となります。まず稼働時間を維持し、次に総ユニット数を維持します。このオプションでは、稼働時間が変更された場合は総ユニット数を維持できるように期間を変化させます。(稼働時間固定では、稼働時間が変動した時には期間を維持し、総ユニット数を変化します。)

工数稼働時間固定配分タイプは、期間を変更した場合は、工数固定と同じ結果となります。期間が変更されると、まず総ユニット数を維持し、次に稼働時間を維持します。このオプションでは、総ユニット数が変更された場合は稼働時間を維持できるように期間を変化させます。(工数固定では、総ユニット数が変動した時には期間を維持し、稼働時間を変化させます。)

次の表は、それぞれの配分タイプ(列)で各パラメーター(行)の値を変更した場合に、どの値が変わるかを示したものです。

稼働時間工数固定

工数稼働時間固定

期間工数固定

稼働時間(レート)

期間

期間

工数

ユニット

期間

期間

稼働時間

期間

工数

稼働時間

稼働時間(レート)