マスター計画

マルチプロジェクトマネジメントあるいはスーパービジョンプログラムマネジメントとは、マスター計画のことを指します。

マスター計画とは、一つの組織が同時に実行するすべてのプロジェクトを統合した計画です。

実際、互いに関連性のないプロジェクト、影響を与えないプロジェクト、同じ事業目標を共有しないプロジェクトをプログラムやポートフォリオにまとめる必要はありません。しかし、エグゼクティブマネージャやPMOは、組織のキープログラム、製品、プロジェクトを監視し、追跡するための統合的なビューを必要としています。

マスター計画は、主にエグゼクティブマネージャーが関心のある一連のプロジェクト、製品、プログラムの進捗を把握するためのレポートツールです。

例:

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エグゼクティブ・マネジメントは、確実に目標に集中するために、組織に対する明白な視点と、プログラムとプロジェクトに対する全体的にな視野を持たなければなりません。プロジェクトとプログラムは相互に関連していてもいなくてもよく、また同じポートフォリオのものであってもなくても構いません。

スーパービジョンアプローチ

プログラムや製品とは対照的に、マスター計画は、もっぱら報告やモニタリングのために使用します。

マスター計画を作成すると、それぞれを統合し、共通のパターンがあれば一緒にチェックする必要性のあるプログラム、製品、プロジェクトのリストが特定されます。

マスター計画を活用するには、個々のプロジェクト計画を何度も見直し、その内容の要約を作成することがで必要です。この過程で、プロジェクト間の衝突が明らかになり、解決策を講じなければならないことが分かります。

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マスター計画は、作業の指示やリソースの割り当てに使用するものではありません。これらのタスクには、個々のプロジェクト計画で対応します。マスター計画は、プログラムやプロジェクトの下にある地盤の揺れを検知し、その潜在的な影響を測定しようとする地震計のようなものだと考えるとよいかもしれません。

マスター計画を管理することで、エグゼクティブマネージャーは、組織内の主要プロジェクトの分かりやすいビューを得ることことができます。